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AI OCRとは?導入メリットや活用事例をご紹介


新型コロナウイルスの影響でテレワークという言葉が広がるにつれて、どの業種の企業でも従来とは異なる働き方が求められています。
新たな働き方を実践していくためには、ITの利用は欠かせません。ITの活用をより一般的にするために、内閣府では「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の推進を掲げています。
DXを推進していくにあたり、急速に普及しているのがAIの活用です。なかでも注目を集めているのが、文字認識に活用される「AI OCR」です。
本記事では「AI OCR」とは何か?の基本的な部分からメリットや活用事例までをご紹介します。

 

AI OCRとは

 

AI OCRとはその名の通り、「Optical Character Recognition(光学文字認識)」技術をAIによって行うというものです。
具体的に言えば、書類などの手書き文字や写真に表示されている画像文字をスキャナーなどで取り込み、文字をデジタルデータ化する際にAIを活用することで文字認識の精度を上げるものになります。

1. 画像データをテキストデータに変換できる

先述したように画像に写っている文字をデジタルのテキストデータに変換ができます。
従来のOCR技術でもデータ変換は行なっていましたが、手書き文字の認識精度が不十分、定型帳票(申込書やアンケートなど、フォーマットが固定されている帳票)のみの対応になっているなどの課題がありました。
このような課題を解決するために、AIを活用した「AI OCR」が次世代技術として開発され、多くの企業や官公庁に広がっています。急速に広まっていく背景には、「AI OCR」の登場によって帳票読み取り精度の向上やさまざまなフォーマットの文字認識が可能となったことが挙げられます。

また、読み取りづらかった画像の文字認識の精度が上がり、正確に読み取れるようになったため、多くの民間企業や公的機関で利用が広がりました。
「AI OCR」の登場によって、より精度の高い文字認識ができるようになったと認識しておくと良いでしょう。
そして文字認識精度が上がったことは、従来の業務負担を減らすことにも繋がっていきます。

2. OCRとAI OCRの違い

それでは「従来のOCRとAI OCRはどう違うのか」という点が気になる方も多いと思います。
繰り返しになりますが従来のOCR技術では、下記の課題が挙げられていました。

【OCRの課題】
・手書き文字認識の精度
・定型帳票のみの対応

あらかじめ文字の形が決まっている活字であれば問題なく認識はできていましたが、手書き文字の場合は文字がかすれてしまったり、人によって癖のある文字になってしまうため、誤認識を起こしてしまうことがありました。当然ですが、認識をしなかったものや誤認識をしたものは、人力によって修正を行うので業務の負担にも繋がってしまいます。

また準定型帳票(見積書や請求書など、項目は共通だが配置やフォーマットが固定されていない帳票)や非定型帳票(論文など、項目や枠線がないドキュメントタイプの帳票には対応していないなど制約が多かったことも課題に挙げられていました。文字のサイズや記載の位置などがバラバラのため、OCRを利用しても文字認識をできないことが多かったのです。そのため「AI OCR」では下記の特徴を備えることで従来のOCRの課題解決を図っています。

【AI OCR特徴】
・高精度な読み取り機能
・あらゆるフォーマットへの対応

AIを組み込むことで、高精度な読み取りが可能になりました。なぜならAIは文字の形やクセを自動的に識別し学習することが可能なためです。そのため、従来のOCRでは識別が難しかった手書き文字でも高精度に読み取ることが可能になりました。

また高精度な読み取りは、あらゆるフォーマットへの対応に繋がりました。「どの文字なのか?」「どこからが文字なのか?」を認識ができるため、正規のフォーマットを利用せずとも、高精度な読み取りが可能です。そのため業務上で利用する利便性が向上しました。

3. AI OCRを使うメリット

「AI OCR」を使うメリットは主に下記の2つです。

【AI OCRのメリット】
①深層学習(ディープラーニング)により、誤認識が少なくなり精度が上がっていく
②業務効率化につながる

「深層学習(ディープラーニング)」とは数々のデータ学習を通して、成功パターンを覚えていくというものです。
例えば画像認識では、あらゆる画像をAIが学習することで、瞬時に「これは青い車である」「これは赤い服を着た人である」という判断を人間と同レベルで行うことが可能になります。
また「深層学習(ディープラーニング)」は学習を行えば行うほど、精度が上がっていくのが特徴です。そのため「AI OCR」は活用していくことで、文字の誤認識は減っていくことに繋がり、より正確な文字を読み取っていくことが可能になります。

これまで人が手作業で行なっていたデータ入力業務を「AI OCR」が代わりに行うことで、社員は別のコア業務に集中することができるため、職場の生産性がアップし業務効率化につながります。
加えてチェック作業の数が減るため、社員の工数削減につながり、さらなる業務効率化を実現できることでしょう。。文字認識の精度はどのくらい上がる?
「AI OCR」を導入するにしても、どれくらい文字認識の精度が上がるのかは気になる点でしょう。なぜなら「AI OCR」を導入しても、従来のOCRと比較して少しの精度向上であれば大きな改善は見込めないからです。
次に、「AI OCR」によって文字認識の精度がどれくらい上がるかを解説します。

4. 従来のOCRより大きく向上

結論から言えば、「AI OCR」は従来のOCRよりも文字認識の精度が大きく向上しています。
具体的には下記の画像のような、文字認識の読み取り精度が上がっています。

AI-OCRサービス「Tegaki」の読み取り結果例

 

ご覧いただければわかるように、手書き文字は文字の大きさから筆記体、文字間隔がバラバラです。また漢字、ひらがな、カタカナ、数字、英単語とあらゆる文字があります。
「AI OCR」では上記の画像に書かれている文字を100%の精度で読み取っており、誤認識はありませんでした。癖の強い文字や人間では一見すると迷う文字でも「AI OCR」は正確に文字を認識することができます。また、レ点などのチェック項目や行が複数に渡るものでも正確に読み取ることが可能です。あらゆる文字を正確に読みとることは、従来のOCRでは難しかったため「AI OCR」の進化が実感できます。多種多様な文字を正確に読み取ることは人間でも難しいため、「AI OCR」を活用すれば、データ入力にかかっていた工数の大幅な時間短縮につながるでしょう。

加えて「AI OCR」では先述したように、定型のフォーマットを利用しなくても文字認識が可能です。そのため、あらゆる文字の読み取りが「AI OCR」では可能になりました。主に可能になったものは下記の通りです。

【「AI OCR」で読み取り可能になったもの】
・身分証明書(運転免許証など)
・配送伝票
・契約書
・技術論文

配送伝票などは手書きのものが大半を占めているため、文字がかすれてしまっている場合などは文字認識を行えないことが多かったのですが、「AI OCR」ではこれらの読み取り精度を大幅に向上させています。
また契約書などは各企業ごとのフォーマットになっている場合が多く、従来のOCRでは対応ができませんでしたが、「AI OCR」ではこれらにも対応しています。

5. 100%の認識は難しいと心得て

それでは「AI OCR」を利用すれば、あらゆるものが完璧に読み取れるのか?と言えばそうではありません。なぜならAIでも人間と同じようにミスをすることがあるからです。
そのため文字認識の最低限のチェック体制は整えておくべきでしょう。

AIと聞くとすべてを正確に行うと錯覚しがちですが、100%の成功を担保するものではありません。あくまで従来よりも読み取り機能が飛躍的に向上したことを覚えておきましょう。
「AI OCR」は先述したように「深層学習(ディープラーニング)」の機能があります。そのため、学習を重ねるほど精度は上がっていきますが、どうしても学習をしきれない部分や逸脱してしまっている文字などの誤認識は起こってしまいます。そのため最終的には目視によるチェックは欠かせません。しかし文字認識の向上によって、これまでよりも目視にかかる工数は大きく減っていくことに加え、チェックミスも少なくなっていき社員の負担軽減に繋がります。
社内で「AI OCR」を導入する際には上記のような費用対効果を考えると良いでしょう。また「文字認識精度の高さ」に注目してソリューションを選ぶと、導入前と導入後のギャップが小さくなりスムーズに業務で利用ができます。
文字認識が高いということは誤認識が少ないということです。そのため職場の業務効率化に繋がります。

 

AI OCRの活用事例

 

最後に「AI OCR」を実際に活用している事例を紹介します。

<概要>
会社名:ワタベウェディング株式会社
業界:ブライダル業界
社員数:2,626名
特徴:ブライダル業界の大手会社で、1964年の創業開始から60万組以上のリゾート挙式をプロデュースしている。加えて晴れ着の衣装の販売やレンタルなど、多方面で事業を展開している。
事例:2019年にAI OCRサービス「Tegaki」を導入

【課題】
晴れ着を扱うワタベウェディングでは成人式や卒業式で着る袴や振袖などを紙の申込書で受付を行い、データを自社システムと顧客台帳のふたつに手入力を行なっていました。
年間の申し込み件数は2300~2500件ほどあり、この件数を2名の社員で対応していました。入力業務に加え、目視でのチェック作業も入るため、大きな業務負担が課題になっていました。

【導入に至る経緯】
複数社のAI OCRサービスの比較検討を行なった結果、サポート体制と機能面から「Tegaki」の導入を決定しています。
機能面では高い文字認識精度に加え、ツールの使い勝手が良いことを評価ポイントに挙げています。

【AI OCRの活用による課題解決】
結論から言えば、1件あたりの作業時間を半分以下まで効率化することに成功しています。
従来は自社システムとエクセルへの入力に1件あたり10分ほどの時間がかかっていましたが「Tegaki」導入後は1件あたり5分ほどへと短縮。
さらにこれらの効果は他の事務作業と同時並行で進めながらの結果のため、大きな業務効率化に繋がっています。
今後は紙が発生する他の業務でも「Tegaki」を導入し、会社全体の業務効率化を目指す考えです。

詳細はこちらから:https://www.tegaki.ai/use-case-watabe-wedding/

 

まとめ

 

本記事をまとめると下記の通りです。

AI OCRとは従来のOCRにAI(人工知能)を組み込んだもの
OCRで対応しきれなかった手書き文字、準定型帳票や非定型帳票などにも対応可能になった
ディープラーニングにより誤認識を自律的に学習し、精度を上げていく
カバーできる業務範囲が広がり、精度も向上したことからマンパワー不足の解消や生産性向上の手助けになる
ただし100%の認識率を約束するものではないため、最低限のチェックは目視で行うことが必要

今後はDX化の流れが促進され、業務にAIを活用するのが当たり前の世界になっていくことが予想されています。
「AI OCR」は社内のDX化、業務効率化には導入しやすいツールと言えるでしょう。製品選びに迷ったらまずは事例でご紹介した「Tegaki」をチェックしてみるのも良い選択です。
気になった方は下記から資料請求や問い合わせができますので、参考にしてみてください。
https://www.tegaki.ai/

導入事例やコスト比較など、まずはお気軽にご連絡下さい。