導入事例
CASE STUDY
「Tegaki」導入により新型コロナ対策の緊急給付金給付を迅速交付、残業時間もほぼゼロに
・新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた市内事業者が増加し、融資制度の保証認定の申請件数が劇的に増加。申請書の内容のデータ化などの事務処理のために、職員だけでなくアルバイトの残業時間が大幅に増加していた。
・事業者への「八尾市事業者サポート給付金」の迅速支給と同時に、事務作業の効率化による職員の残業時間の抑制という課題を解決する必要があった。
・Tegakiの導入により、「八尾市事業者サポート給付金」の申請内容のデータ化にかかる時間が大幅に削減され、申請内容の審査に大きく注力することができた
・職員の残業時間が大きく削減されほぼゼロになり、給付金の支給も迅速に実施できている
Company Profile
大阪府八尾市様
人口約26万5千人が暮らす、大阪平野の中部、大阪市の東南部に隣接する中核都市、八尾市。基幹産業は製造業であり、中小企業を中心とした「ものづくりのまち」として高い知名度を誇る。全国トップシェアの出荷額である歯ブラシ生産や、金属製品、電子機器等、伝統的な製品から最先端技術に至るまで、匠の技が光っている。
基幹産業であるものづくりを支える中小企業のサポート機関として、「八尾市立中小企業サポートセンター」があり、中小企業の抱える技術的相談や補助金などの課題に対して、公的支援を行っています。
今回、新型コロナウィルスの拡大を受けて本年5月に決定した「八尾市事業者サポート給付金」業務において、Tegakiを導入いただいた八尾市及びシステム開発にあたった株式会社ノベルワークスの以下の方々に導入の背景や効果についてお話をお伺いしました。
・八尾市役所 経済環境部 産業政策課 ものづくり・あきない支援室 中谷 優希氏
・株式会社ノベルワークス 満村 聡氏
導入に至った背景
Tegakiをご導入頂いた背景について教えて下さい。
八尾市役所 経済環境部 産業政策課 ものづくり・あきない支援室 中谷 優希氏
中谷氏:Tegaki導入のきっかけとなったのは、八尾市が同時期に受付を行っていた新型コロナウイルス感染症に関連する融資制度の保証認定の申請が従来の7倍から8倍と爆発的に急増し、その申請書をデータ化するのに職員やアルバイトの残業時間が大幅に増加していたことです。また、ほかの自治体でも給付金関連の事務で職員の残業時間が増加していると話題になっていました。そこで、当初は郵送申請を予定しておりましたが、申請内容をデータ化するのに膨大な時間を要するためオンライン申請を検討し、それに合わせてOCR機能を用いることで、郵送による申請に対しても迅速に効率化できるのではないかと考えました。
Tegaki導入前に抱いていた課題について教えて下さい
中谷氏:当初予定していた郵送申請では、紙ベースの申請内容をExcelに人手で転記し、データ化する想定でした。そのデータ化に膨大な時間を要するという問題点を解決する必要がありました。
日本語の読み取り精度の高さ、APIの使いやすさで「Tegaki」を選定
「Tegaki」導入の決め手を教えてください。
株式会社ノベルワークス 満村 聡氏
満村氏:日本語の認識精度という意味で、「Tegaki」が一歩抜きん出ているという点や使いやすいAPIによるシステム連携のしやすさ、さらに従量課金などのクラウドネイティブともいえるサービス形態が今の時代に即しており、お客様にとってもメリットが大きいと考えました。手書きの申請書をOCRという話を聞いた時に、このような点から「Tegaki」の導入を勧めました。
実際の運用方法
実際の運用の流れについて教えてください。
中谷氏:「Tegaki」は、郵送で届いた申請書のデータ化に用いております。
郵送で届いた申請書を複合機などで読み取り、PDF化します。そして、そのPDFデータを審査システム内に取り込む際にデータ化するために「Tegaki」を活用しています。データ化した後、申請内容を審査システム上で審査を行い、問題なければ給付という流れになります。
「Tegaki」の読み取り結果の確認はどのように行っていますか?
満村氏:「Tegaki」で読み取り、システムに登録されたデータとスキャンした申請書のPDFの内容を目視確認するという形にしました。従来の人手によるデータ化のプロセスを「Tegaki」によるデータ化に置き換え、従来行っていた通常の郵送申請による内容の確認と同じようなワークフローで行えるようにしています。
「Tegaki」の運用において、何か工夫されていることはありますか?
満村氏:申請書のフォーマットを作るタイミングからOCRを用いてデータ化することを念頭に、幅等を広めにとるようにするなどの調整を行っていることが最大のポイントだと思います。例えば下線だけ引かれていて、枠がないようなものだと様々なことを記載される可能性が出てきます。そのような可能性を最小化するために、枠内からはみ出さず、きちんと決まった記載内容が入るような申請書をデザインしていただきました。
今回の給付金申請ではどれくらいの申請書を「Tegaki」で処理されたのでしょうか?
中谷氏:(2020年9月末の取材時点で)申請件数は約2千件です。そのうち、6割程度が郵送申請でした。約1200枚を3ヶ月程度で処理しました。
「Tegaki」により、データ化にかかる時間が低減し、残業がほぼゼロに!
– 導入効果について教えて下さい
中谷氏:何よりもこのような緊急事態でいかに早く必要としている事業者の方に給付金を給付できるかということが重要となります。2020年6月17日から給付金の申請受付を開始しましたが、翌週の金曜日くらいには第1弾の給付を行うなど、非常に迅速に給付金の給付も実施できています。「Tegaki」がなければ、このような迅速な給付は不可能でした。また本給付金手続きを行う事務局は5人体制でしたが、「Tegaki」の導入により、申請内容のデータ化にかかる時間が大幅に削減され、申請内容の審査に大きく注力し、審査の精度をあげることができ、担当者の残業時間がほぼゼロ近くまで削減できたというのも、大きな効果です。
さらにこの給付金業務は新型コロナウィルスに対する対応という突発的な業務になり、本来の業務に追加されたものになります。そのような中で、「Tegaki」により、本来の業務への影響を最小限に抑え、残業せずに迅速に給付を行うことができたのは大きな成果と言えます。
今後の活用展望
最後に今後の活用展望について教えて下さい。
中谷氏:今回の事例を参考に八尾市の庁内でも各種申請においてシステム化を検討している所属があると聞いております。市役所業務においては、窓口や郵送での手書きの申請書の受付は避けて通れないと思います。実務に沿っていないようなハイスペックなITシステムを導入するのではなく、「Tegaki」のような現状の実務にマッチした機能は非常に求められるのではないかと感じております。さらに今回の新型コロナウィルスで自治体にも危機感が生まれ、これからDXが推進されていくと思います。そんな中、その一助となるようなサービスの開発を期待しております。
満村氏:今回、八尾市が先駆者として「Tegaki」を導入していただいたので、紙の文化から逃れるのが難しい行政の効率化を進めるために「Tegaki」の導入を勧めて行きたいと思います。
本日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
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